ことばの種(STさんのつぶやき)
秋祭り
私の住む地域では、毎年10月7日が
秋祭りです。
獅子舞、お神輿、提灯行列。
子ども達は運動会の練習もあります
から、大忙しです。
先週から始まった獅子舞練習。
地元の有志に、主に小中学生が
教わります。
週に2〜3回、約1時間の練習です。
参考になるなと思うのが、就学前の
ちびっこたちの参加のしかたです。
大人達は、それぞれの子どもの年齢や
性格、なんとなくの発達の様子に
よって、少しずつ違った対応をして
います。
①音や動き、雰囲気に驚いて、泣いてしまう子もいます。
まずは保護者に抱かれてその場に
居られれば👍
無理ならお家に帰ります。
また、見にきてね👋
その間、練習している兄姉は残った大人が引き受けます。
②走り回ってしまう子。
休憩時間は大人も加わって、思いっきり遊びます。
練習が始まると、講師役以外の大人
が見守りながら、別室で遊びます。
戸は開け放していて、興味があれば、練習を覗いてみます。
③その場に居られるようになったら…。
大人のお膝に座って見学したり、
一緒にバチを握らせてもらって、
太鼓を叩く気分を味わったりします。
部屋の隅で、練習の様子をチラチラ
見ながら、静かに遊んでいることもあります。
こうした段階を踏んで、練習に
取り組めるようになっていきます。
このスモールステップの支援を、
地域の一般の人達が、自然にしているのです。
ちょっとすごいでしょう❓
興味を持てないことを、大人が
勧めても、なかなかやる気にはなりません。
「今はやらないよ」ということを
認めてもらった上で、(強要されるの
ではなく)その場に居て、観察する
ことが、「やってみようかな❓」
「自分にもできるかも❓」と思えることに
つながります。
大人は、どうしても、「きちんと」
取り組むことを求めてしまいがちです。
でも、よくわからないこと、自信の
ないことに取り組むのは、子ども達に
とってしんどいことです。
獅子舞練習の、一見ゆる〜い
取り組みも、実は大切な「参加」の方法なんですよ。
センターでは、今、運動会の練習に
取り組んでいます。
私たちは、子ども達が頑張れるための
スモールステップを、準備してあげられているでしょうか❓
チラチラ様子を見たよ。
ちょっとだけ、近づいてみたよ。
ダンスを、手の先だけ真似して踊ったよ。
練習はしなかったけど、一緒にいることができたよ。
その頑張りを認め、ご家庭にもお伝え
できるよう心がけています。
子ども達の1歩1歩を、どうか、
褒めてあげて下さいね🎉
同じ授業を受けたはずなのに…❓️
効果的な「伝え方」は、それぞれの
子どもによって違うという実例を…。
私には、幼稚園で出会い、高校まで
同じ学校で過ごした大親友がいます。
小学校低学年では同じクラスでした
から、当時、同じ教科書を使って、
同じ先生から、同じ授業を受けたはず
なのですが…。
絵の苦手な私が、愚痴をこぼした時の
ことです。
「画材だけ与えて、さあ描きなさい!
って、無理だと思うの。
そんなの、原稿用紙の使い方だけ
教えて、作文を書かせるようなもの
じゃないの⁉️
国語の授業なら、題材の選び方、
文章の組み立て方、推敲のしかた
まで丁寧に教えるのに❗」
絵が得意でデザインの仕事をしている
友人曰く、
「作文のそんな説明、聞いた覚えが
ない…。
絵はね、画面の構成のしかたや、
色の選び方のコツは説明があったし、
教科書にも載っていたよ😁」
…なんということでしょう⁉️
私、そんな記憶はありません❗
興味のない内容については、
「分かりにくかった」という記憶すら
なく、全く受け取れていなかった
んですね。
どちらかというと真面目な私たち
でしたから、サボっていたり、
先生のお話を聞いていなかったりは、
していないと思うのですが…。
同じ情報を、同じように伝えられて
いたのに、私たち2人がそれぞれ
受け取れた情報は、こんなにも違って
いるのです。
これは、学校の授業だけで起こる問題
ではないと思います。
言語習得、生活習慣、大人が求める
様々な行動…。
子ども1人1人に、得意で
身に付けやすいことや、興味を
持ちにくいものがあり、分かりやすい
(応じやすい)伝え方は異なります。
「他の子はできるのに」
「お兄ちゃん(お姉ちゃん)はできたのに」
心配になったり、苛立ったりすること
もあるかと思います。
けれど、それは、私たち大人が、
その子にあった伝え方をできていない
だけかもしれません。
お子さんに伝わりやすい方法を
探してあげましょうね。
そして、私たちにもそのお手伝いを
させてください。
見てるよ、気にかけてるよ👀
幼い頃、私は内気な子どもでした。
深刻に辛いわけではないけど、
集団での活動が憂鬱(ゆううつ)な
程度には、友達少なめでした💦
そんな時、同じクラスの
「ひろこちゃん」という女の子が、
「お母さんが、あの子可愛いから
遊びに来てって言った。」
と、お家に誘ってくれました。
ひろこちゃんとは、別に仲が良かった
わけではなく、ほとんど口を利いた
こともなかったように思います。
楽しく遊ばせてもらったけれど、
その後も特別仲良しになったわけではなく…。
それでも、なんとなくお互いに
「お友達」というカテゴリーには
なったように思います。
いつも一緒の「親友」以外に、
クラスに「お友達」がいるということ
は、園生活をずいぶん心強いものに
してくれました。
幼少期の私が目を引く美少女だった…
というのは事実ではない(笑)ので、
何かの機会に、ぽつんと1人でいる
私の様子を見た、ひろこちゃんの
お母さんが、気にかけて、
仲良くなれるように手を打ってくれた
のだろうと思います。
誰かが自分を見てくれている、
気にかけてくれている、更には、
自分にはそうしてもらえる価値がある
と思えることは、とても嬉しいことです。
そうした思いは、目の前の課題に取り
組み、解決していくための原動力に
なります。
苦しい時、うまくいかない時、
それでも自分は価値のある存在なのだ
と信じられる根拠ともなり得ます。
子ども達が色々な活動に取り組んで
いる時(うまく応じられない時)、
できて当たり前と流してしまったり、
ただ注意したりすることも多いかと
思います。
「上手にできているね」
「頑張っているんだよね」と注目し、
認めていると伝えてあげることが、
その頑張りを後押しすることに
つながります。
園生活、センターでの活動でも、
頑張りを見ているよ、あなたのことを
気にかけているよと、ことばで、
身振りで、視線で。
意識して伝えるようにしています。
聞いてたんだね👂
お昼寝の時間、にじチームのお部屋を
のぞいてみたら…。
3歳のAちゃんが、小さな
トリケラトプスのぬいぐるみを抱いて
眠っていました💤
担任のスタッフに聞くと、同じチーム
のお友達、Bちゃんの「マイブーム」が
恐竜なのだそうです。
この2人、普段の活動の中では、
なんとなく場を共有して遊んでは
いるものの、今のところ、まだ
「一緒に遊ぶ」ということは、
あまりありません。
Bちゃんの恐竜トークも、興味を
持って聞いている様子ではなかった
とのこと。
ぬいぐるみをしまってある箱の、
底の方から、トリケラトプスを
探し出して抱っこしたそうですから、
実は、関心があったのでしょうね。
Aちゃんは、自分のしたいこと、
イヤなことを、ことばで伝える
ことができます。
ただし、これまでは
コミュニケーションの対象は
大人だけで、同年代のお友達の
ことばにはあまり興味を示して
いませんでした。
でも、お友達のことばを聞いて、
いっしょに遊んだり、お話に
加わったりこそしなかったけれど、
Bちゃんの話していた「恐竜」の
ぬいぐるみの話を聞いていたのですね。
それは、お友達との
コミュニケーションへの第一歩!に
なりますね。
ことばはわかる(話せる)のに、
「会話」ができないとお悩みの方も
いらっしゃるかと思います。
Aちゃんのように、お話を聞いて
いない、興味がないように見えても、
実は聞いていて、内容もわかっている
ということがあります。
時に一方通行に思える
ことばかけも、ちゃんと意味のある
ことなんですよ。
今は「投げかけ」の時。
すぐにお返事がなくても、
反応してくれる時をそっと待って
あげましょう。
できれば、お子さんが、今、
見ているもの、していること、
興味のあることに沿ったことを
お話してあげると、より効果的に
コミュニケーションにつながって
いきますよ。
「がんばる」の種をまきましょう🎵
今月の「おべんきょう」予定です。
これ、なんだと思いますか?
なんだかおいしそうですね🍓
試作中に通りかかった職員のほとんど
が(特に青)チョンッとつついて行きました😆
傘袋の中に、食用色素で色をつけた
お水を入れて縛ったものです。
1本の傘袋から4〜5個作ることが
できます。
さて、何に使うのでしょう?
夏☀️(もうじき秋になりますが…)の
暑い日にうれしい瞬間冷却パック
を作ります❗️
アルミパウチなどに粉末と、液体の
小袋が入っていて、強く叩いて小袋を
破ると、冷たくなる製品です。
最近あまり見かけない気がしますが、
スポーツをされる方ならご存知でしょうか?
実は、意外に簡単に作れるんですよ🎵
上の写真の水入り袋を、園芸用肥料の
尿素(硝酸アンモニウムでも可)と
一緒にフリーザバッグに入れます。
密封すれば出来上がり🎵
お子さんが扱う時には、念のため、
口をビニールテープでしっかり閉じると安心です。
なるべく空気を抜いた状態で
密封すると外の袋が破れにくいですよ。
水と尿素の量は、概ね同量にすると
良いようです。
説明を聞いて(手順書を見て)、
作業を進めることができるかな?
力を入れて、水袋を破ることが
できるかな?
ヒンヤリ⛄️冷たくなるのが、
わかるかな?
年長さん達には、使う材料を、
職員にもらいに行くことにも
チャレンジしてもらおうかな❓
計画中です。
冷たくなる仕組み…は、
今はわからなくてもいいかな?
楽しい✨という体験を通して、
机上で「おべんきょう」することや、
読み書き、コミュニケーションの
楽しさを学べるといいなと思って
います。
そして、いつか、大きくなって、
学校で、日常生活で…。
ちょっとした課題に向き合う時、
「あの時の、楽しかった、あれ❗️」
というワクワク感を持って取り組む
ことができれば素敵ですね。
「おべんきょう」など、大人に
求められる活動を頑張れた❗️
楽しめた✨という経験は、
学業に限らず、「やるべきこと」
「ちょっと難しいこと」を頑張る
ための原動力になりますよ。
大きい❓️小さい❓️
今週の「おべんきょう」では、
プリント学習に取り組みました。
内容は、それぞれのお子さんの
発達段階や興味によって、
少しずつ変えています。
ご家庭で取り組まれる時には、
お子さんが1人でできる、あるいは、
ほんの少しの手助けでできる難易度の
ものが適当かと思います。
「できた❗」「ほめられた❗」という
経験が、色々なことにチャレンジする
意欲に繋がりますよ。
さて、タイトルの
「大きい❓️小さい❓️」は、
何人かの子どもたちが取り組んだ
プリントの内容です。
イラストの大きさについて、
①「どっちが大きい❓️」
②「どっちが小さい❓️」
③「1番大きい(小さい)のはどれ❓️」
の、質問に答えていきます。
大人の視点では簡単に感じるでしょう?
でも、子どもの成長段階で、
「大きい❓️小さい❓️」がわかるのは
大切なことです。
更に、たくさんのイラストが
描かれた、楽しいプリントを前に、
大人の問いかけに応じられるか?
途中、問われ方
(どっちが大きい→小さい
→1番大きい→1番小さい)が
変わっても、混乱せずに答えられるか?
答え方も変わります。
該当するイラストを⭕で囲む
→イラスト下の□の中に⭕を描く。
センターの子どもたちの取り組みで
感心したのは、問われ方や答え方が
変わっても、慌てず正答できることが
増えたことです。
みんな、よくお話を聞けているね。
小さいお友達の中には、⭕を描くため
のクレヨン🖍️でぬり絵をしたくなった
子もいました😆
でも「聞いて👂️大きいの、どっち❓️」
と再度声をかけると、私の顔をじっと
見つめた後、大きい方をぐるぐると
マークしてくれました。
ありがとう、本当は、可愛く色を
つけたかったんだよね。
そして、年長さんたちはすごかったですよ。
イラストそのものの大きさではなく、
「本物」はどっちが大きい❓️
という問題にも、答えることができました。
ex.ネズミ🐭と、ゾウ🐘
砂場のお山と、本物の山🗻
池と、海🏖️
目の前に無いものについても、
考える力が育っているのですね✨
その年長さんたちみんなが、
ちょっと困ってしまったのが、
野菜の大きさを問う問題です。
ex.キャベツと、ジャガイモ🥔
キュウリ🥒と、ダイコン
給食や普段の食事🍽️で頑張って食べて
いますが、そう言えば、調理前のもの
を見る機会は少ないかもしれません。
そう考えると、課題学習だけでなく、
日常生活での経験もまた、
子どもたちにとって、大切な
「おべんきょう」なのですね。
ご家庭でも、センターでも、
たくさんの「楽しい❗」を経験して
いきましょうね。
「よしよし💢」
Aちゃんとお母さんの取り組みのこと。
センターに通い始めた頃には、お友だち
とのおもちゃの取り合いで、手が出て
しまうこともあった昨年4月。
今では欲しいおもちゃは「かして」と
言えるし、おもちゃを取られそうな場面
では、「先生❗️」と職員に助けを求め
たり、「今Aちゃん遊んでる」とことば
で伝えたりすることができます。
ある日突然、そんな行動ができるように
なったわけではありません。
時間をかけ、段階を経て、Aちゃんの
行動は変わっていきました。
中でも印象に残っているのは、
おもちゃをかして欲しい時、職員の顔を
見ながら「よしよし💢」と言って、
お友だちを撫でてあげていたことです。
本当に言いたかったのは、
①あれが欲しいんだよ。
②ぼく、我慢できてるよ。
③お友だちには「よしよし」して
あげるんだよね。
…といったところでしょうか。
Aちゃんのこの行動の背景では、
お友だちを叩きそうになった時、
お母さんがその手を取って
「よしよしだよ」と、撫でる動きを
促すことを、繰り返し行っていました。
「ダメ❗️」と制止するよりも、
別の動きに移行する関わりの方が、
反発が少なく応じやすいことが多いです。
また、子どもがするつもりだった行動を
制止する代わりに、何をすればいいのか
望ましい行動を大人が明確に教えてあげる
ことも有効な方法です。
加えて、こうした工夫を周囲の人と共有
することで、より効果的な関わり方と
なります。
Aちゃんの場合、お母さんからの情報の
おかげで、園生活の中でも「よしよし」
の裏側にある、Aちゃんの本当の気持ち
を推測し、代弁・共感したり、ほめたり
できたことが、Aちゃんの成長に
つながったと思います。
望ましくない行動を、
「やめさせる」のではなく、
「どうして欲しいのか」伝えること。
できたことをほめること。
共感を示すこと。
周囲の大人みんなで、関わり方を
共有すること。
これらのことの大切さを実感した、
Aちゃんの成長と、お母さんの取り組み
です。
お子さんの行動の、「ここが気になる」
「こんなことに困っている」ということ
があれば、おたより帳などで園の先生に
ぜひ教えてください。
お子さんの成長を、
一緒に支援していきましょう❗️
ターミネーターを作るぞ❗
「おべんきょう」や、その教材が
「楽しい✨」ものであることが重要だと
感じた、我が子のエピソードを紹介します。
我が子がひらがなの読み書きをマスターした
のは、年長さんの終わり頃でした。
読み聞かせをしたり、五十音表を
あちこちに貼ったり、絵本や知育教材を
買い与えたり…。
文字に興味を持たせようと手は尽くして
いたのですが、あまり効果はありません
でした。
そんな我が子が読み書きに意欲を持った
のには、明確なきっかけがあります。
それは、たまたまテレビ放映していた映画
「ターミネーター」を目にしたことです。
「ターミネーター(ロボット)を作る人に
なりたい✨」という目標を持った我が子を、
「ロボット教室」に通わせてみました。
写真を豊富に掲載した教科書を使用し、
レゴブロックやモーターを組み立てて、
本当に動くロボットを作る習い事です。
初めは、教科書の写真を手掛かりに、先生に
質問しながら組み立てることで満足していた
ようなのですが…。
「先生が言ってることは、
教科書に書いてあるみたいだ❗」
「これが読めたら、自分でできる‼️」と、
気づいてからは、それまで見向きも
しなかった五十音表をじっくり見たり、
「これ、なんて読む❓️」と聞きにきたり…。
ロボット教室や、保育園の先生方に
誉めてもらえるのも励みになったようです。
あっという間に読み書きをマスターし、
今では私より字が上手です。
(私はひどい悪筆です💦)
特定の習い事をオススメしているわけでは
ありません。
子どもが何かを習得するためには、
「その事自体」が楽しい✨か、
「それを習得する事」が楽しい✨に
繋がることが大切です。
我が子にとっては、それが
「カッコいいターミネーターを作るぞ❗」
という思いだったわけです。
お子さんにとって、色々なことを習得する
原動力になるような、それぞれの
「楽しい✨」を見つけてあげたいですね。
仲良く遊ぶために。
廊下から園庭を見ていると、
むかでキッカー(3人乗りの乗り物)に
またがっているお友だちを押し除けて
乗ろうとするAちゃんが見えました。
乗り物に乗っているお友だちを押し除ける
という行動は、少々危険です。
でも、離れた場所から大声で注意する
のでは、伝わりにくいし、「怒られた💢」
という悲しい気持ちだけが残ってしまう
かもしれません。
Aちゃんの近くにいる職員に声かけを
依頼しようと思った矢先、見られている
と気づいたAちゃんと目が合いました👀
「見つかっちゃった💦」と、
ちょっとバツの悪そうな表情になった
Aちゃん…。
そっとお友だちの肩から手を離し、
「いっしょに乗ろう」と声をかけます。
そして、「これでいい?」というように
視線をくれます。
両手で大きく⭕️を作って見せると、
Aちゃんもニッコリ(^_^)
わかってくれて、ありがとう。
この場面、ご家庭で対応する時には、
押し除けようとしたこと自体を叱って
しまうかと思います。
公園などでのお友だちとのトラブルで
あれば、相手のお子さん、保護者への
配慮という意味でも、妥当な対応だと
思います。
けれど、魅力的なおもちゃを使いたい、
独占したいというのは、小さな子どもに
とって自然な感情ではないでしょうか?
まずは、その気持ちを我慢できたことを
認めてあげたいなと思います。
一緒に遊ぶともっと楽しい❗️ということ、
お友だちとするのが嬉しい❤️という
人間関係、それから、譲ってあげたら
喜んでもらえていい気分だった🎵
ということを、たくさん経験することが、
おもちゃの貸し借りや共有をするための、
子ども達の内面を育みます。
大抵の子どもが「良い行動」を身につける
には、それをすれば楽しい⤴︎と知っている
こと、我慢すればもっといいことがある✨
と納得できることが、動機づけとなります。
「ダメ❗️」を教えるのはもちろん大切です。
同時に、できたことをほめること、
できるための楽しい経験を積んでいくことも、
大切にしていきたいですね。
バスボムで遊ぼう❗️
先週から取り組んでいるバスボム作り。
里帰り保育で帰ってきた、卒園児さんも
一緒に作ってみましたよ♩
それぞれの席にきちんと座って、説明を
聞き、疑問点や、言いたいことがあれば
「はい❗️」と手を挙げてから発言して
くれました。
配布した手順書に注目し、作業の流れを
理解して取り組むこともできました。
さすが1年生ですね。
さて、年長さん達は、今度はバスボムを
使って遊びました。
①水に入れるとどうなるかな?
「しゅわーってなるよ‼️」
「溶けちゃうんじゃない❓」
元気よく答えてくれます。
②どんな色になるかな?
「ピンクがいいな」
「青の粒々が入ってるから、青だよ。」
「これは白だね。」「でも、黄色っぽいよ。」
③混ぜたら何色❓
赤+青→「むらさき?」
青+黄色→「みどり❗️」
赤+黄色→「うーん、わからないね…」
チームでの活動で色水遊びを経験していた
子ども達は、その時のことを思い出して
考えたり、答えたりする様子がありました。
全部混ぜたら…?
なんと、透明になりました。
これは私も予想外‼️なぜでしょうね?
④お水といっしょにペットボトルに
入れて、振ったらどうなるかな?
⑤穴を開けた容器に入れて、
水に沈めたらどうなる?
1年後、卒園児さん達のように、説明や
教材を理解し、より意欲を持って
取り組めるようになっていたいですね。
そのために、楽しい遊びを題材に、
考えたり、質問に答えたりする経験を
積んでいます。
子ども達には、考えることや机に向かう
ことは、楽しい✨ということを知って
ほしいと願っています。
しゅわしゅわ❗️ぱちぱち✨
最近の「おべんきょう」の時間には、
年長さんを中心にバスボム作りに
取り組んでいます。
材料は、重曹とクエン酸。
(およそ2:1の割合で混ぜます。)
お好みで食用色素、精油などで、
色や香りをつけても楽しいですね。
(市販の粉末入浴剤を混ぜるのも、
扱いやすくておすすめです。)
ビニール袋に入れて、
水スプレーをシュシュッ💦
少し湿らせて、ギュッギュッと
握り固めます。
よく乾かせば、完成です‼️
それぞれの年齢、発達段階に応じて、
手順書を読みながら作ったり、
使う材料の量を書き込んだり…。
「数字はまだ書けない、読めないよ」と
言うお友だちは、口頭で伝えた材料の
量を⭕️の数で書き込んだり、
「カップ1って言ったよ❗️」
「こっちは2って言ったよね❗️」と、
ことばで確認したりしながら作りましたよ。
みんな、説明をよく聞いて、一生懸命取り組みました。
作ったバスボムは、手順書と一緒に
持ち帰ってもらっています。
ご家庭で、お風呂や水遊びの時に
楽しんでくださいね。
自分で作るのはまだ難しい、小さな
お子さんには、大人が作ってあげても
いいですよ🎵
しゅわしゅわ❗️ぱちぱち✨チャプチャプ💦
あか、あお、きいろ🎨
オノマトペ(擬音語・擬態語)や、
色の名前を言いながら、
たくさん遊びましょう。
「楽しい‼️」という実体験と、
それらのことばが繋がり、
コミュニケーションの発達を促すことに
なっていきます。
海の日🏖️
今日は海の日ですね。
今日は子どもの頃の、海にまつわる思い出話を。
日頃の子どもたちとの関わり方を
振り返る際に参考となるエピソードです。
私が子どもの頃、海での遊び方はただただ
泳ぐことがほとんどだったように思います。
電車ごっこのように浮き輪で列を作った
子ども達を、父親が足のつかないところ
まで引いていき、一斉に岸に向かって
泳ぐ競争はとても盛り上がりました。
(親の立場になった今では、ゾッとするような危険な遊びですね💦)
ある年の夏、私を含む何人かが、
この遊びをしたくないと主張しました。
映画「ジョーズ🦈」の大流行で、
サメが怖かったからです。
父は怒りました。
「人喰いザメなんて映画の中のことだ。
瀬戸内海にサメなんかいない」という
のが、その理由です。
結局、一緒に遊んでいた年上の男の子
たちが、ゴーグルをつけて海中をチェック
し、「サメはいなかった」と言ってくれた
ことと、泳ぎの達者な女の子が、私たちの
浮き輪を引いて泳ぐことを提案してくれた
ことで、みんなで楽しむことができました。
このことから思う、子どもの「いやだ」
への有効な対応は2点。
①訴えそのものに向き合う姿勢を
見せること。
②訴えていること以外に、不安に思って
いるだろうことを軽減すること。
(サメを怖がったのは、泳ぎが苦手な
メンバーでした。たぶん、サメとは関係
なく、海がちょっと怖かったんでしょうね。)
子どもは「正論」よりも、自分の思いに
真摯に向き合ってもらえていると
感じられることの方が、心に響くことが
あります。
あの日の、お兄さん、お姉さんたちの
ように、今、私は子どもたちの思いに
寄り添うことができているでしょうか?
と、自問自答しています。
勉強中です📚
くじらチームのお友だち、Aちゃんは、
自分のお名前を、声と指文字で表現する
ことができます。
ひらがなを読むこともできます。
指文字とは、指の形で文字(音韻)を
表す方法で、手話の語彙にないことば
(人名、地名など)を表現するのに便利
です。
手話や指文字は、音声を使わない
コミュニケーション方法の1つであり、
特に聴覚に障がいのある方にとっては
重要な意思伝達の手段です。
もちろん、ST(言語聴覚士)の養成
課程にもその講義は含まれています。
…が、恥ずかしながら私、「おしまい」
「おめでとう」の手話と、自分の名前の
指文字(たった2文字です…)が、
かろうじてできるというレベルで、
養成校を卒業してしまいました。
そんな私ですが、Aちゃんとの
お付き合いも、丸2年となりました。
Aちゃんの他にも、声を出しての
「ことば」のかわりに、手話を活用する
お子さんがいます。
Bちゃんは、ジェスチャーや指差しでは
伝わりづらいことを、部分的に手話の語彙
を取り入れることで、伝えてくれます。
手話・指文字は、単に聴覚言語を補う
だけでなく、コミュニケーションの
可能性を広げ、表現を豊かにしてくれますね。
そんな思いから、今、手話・指文字を
勉強し直しています。
Aちゃん、いつか私と手話で内緒話をしようね。
お知らせ
今日7月10日の
ことばの種は都合により、
7月13日に掲載となります。
いつも楽しみに下さっている皆さま
急な変更ですみません。
13日によろしくお願いします。
カラオケ🎤にて
「カラオケ🎤というものに行ってみたい」
という、我が子のリクエストで、
10年ぶりにカラオケ🎤に行きました。
元々あまりカラオケ🎤好きな訳ではない
ので知らなかったのですが、近頃の
(昔からでしょうか?)カラオケって、
画面に音程や音の長さを示すバーが
表示されるんですね♪
これです‼️
これが、「視覚支援」です❗
「高い」「低い」、「短め」
「長く伸ばす」、歌い始めのタイミング…。
なんとなくわかるんだけど、あいまいで
はっきり分かりづらいことが、視覚化
することで明確になります。
楽譜も、もちろん音を視覚化する手段の1つです。
それでも、カラオケのガイドバーを
例に挙げたのは、複雑な規則の知識が
なくても、単純で直感的に分かりやすい
点で優れていると感じたからです。
また、声を出すのか休むのか、
音の高さはどのくらいかが、
リアルタイムでわかるのも良いですね。
子どもへの「視覚支援」も、簡潔、明瞭に。
そしてタイムリーに提示できると、
「見せたもの」と、「伝えたい内容」が
より繋がりやすいです。
例えば、「おやつを食べる前に手を
洗おう」と伝えたいなら、なんでもない
時にじっくり説明するより、食事の
タイミングで「おやつ🍡」と「手を
洗う🫧」の絵カードを見せて、
「おやつだよ。手を洗おうね。」と
促す方がピンときやすいでしょう。
また、手を洗ったらお菓子をもらえた
経験と組み合わせることで、
より身につきやすいです。
視覚提示の方法、適当なツール、タイミング。
それぞれのお子さんにとって、
より伝わりやすい方法を、
一緒に考えていきましょうね。
声の出し方って難しい😓
常に音量MAXでお話したり、
甲高い声を出したり、
単調な話し方をしたり…。
ということが、小さな子どもには
よく聞かれます。
さて、私の通勤時間は片道およそ
1時間です。
大体、その日の段取りを考えたり、
音楽を聴いたりして過ごします。
今週はなんだか気分がノっていて🎵、
朝夕、布施明だの尾崎紀世彦だの…を
熱唱していたところ、声が嗄れてしまいました。
喉に不具合がある状態になってみて
気づくのは、なるほど、声の
コントロールって、こんなにも
難しいものなのか、ということです。
意外に小さな声が出しづらく、
意図したよりも大きな声になって
しまいます。
声の伸びも悪く、文末の音がプツッと
途切れてしまうことがあります。
大人に比べて、喉の機能の未発達な
子どもにとって、「程よい声量」
「リラックスした発声」「抑揚を
つけた話し方」といった、理想的な
スピーチはなかなかに難易度が高いのでしょうね。
特に、大きな声を出してしまうお子さん
は、おふざけをしているなどと誤解
されやすいように思います。
「声の大きさ」の調節は、機能的に
難しいのだということを、大人は
分かっておいてあげたいですね。
歌を歌ったり、一緒に絵本を読んだり
する中で、「大きな声で🐘」
「小さな声で🐜」と、遊びとして声の
コントロールを身につけられると
楽しいですね♩
*機能の問題以前に、「適切な声量」
というもの自体も漠然としていて
分かりづらいです。
テレビの音量表示のように、
数字や目盛で説明すると
応じられることがありますよ。
母の教え
母の教え
我が子が1〜2歳の頃。
イヤイヤ期にはまだ早い時期だった
でしょうか?
理由なく(大人には理由が分からない
ように見えた)泣いたり、怒ったり
することがありました。
まだことばでの説明も覚束ず、
本人にも何が不快なのかはっきり
分かっていないように見えました。
生活のスケジュールが乱れたり、
保育園での活動にもうまく参加
できなかったり。
泣いて、怒って、普段ならわかるはずの
声かけが耳に入らないのには、
参りました💦
そんな時、私の母から言われたのが、
「子どもの肌着や靴下は、裏返して洗濯しなさい。」
ということでした。
理由は、肌着や靴下の中のほつれや
毛玉が、なんとなく不快で、
不機嫌になることがあるから。
「そんなことで?」と思いつつ、
靴下を裏返すと、つま先あたりに
毛玉のような糸くずが溜まっている
ことに気づき、洗濯のたびに
取り除くようにしました。
これを始めてから、謎の
「イヤイヤ」は、ぐっと減りました。
声かけにもよく応じられることが
増えました。
大人から見ればほんの些細なことが、
子どもにとっては重大な不快要因
である場合があるんですね。
子どものものに限らず、
裏返して洗濯するのが当たり前
という方もいらっしゃるでしょう。
洗濯で全てが解決するということでもありません。
けれども、大人の小さな工夫で、
子どもが困らずに済む環境を
整えてあげることが、促しに応じたり、
スムースに行動したりすることに
つながると実感したエピソードでした。
お子さんが応じられない、
行動できない(したくない)理由は、
どこにあるのでしょうね?
本当に小さなことかもしれない、
その要因を、
一緒に探していきたいですね。
なんでなの⁉️
つい先日のことです。
朝、家を出る時には雨は降っていなかった
のですが、天気予報では「あめ☔️」、
低く黒い雲が広がっていました。
登校する我が子に
「かさ☂️を持ってお行き」と
声をかけたところ、「うん❗️」と
元気よくお返事をして…。
かさ立ての横を素通りしていきました…。
思わず、「えっ、なんで⁉️」と
声が出てしまい、ちょっとナイーブな
我が子をウルウル😢させてしまいました。
小学校高学年でさえ、こんなことがあります。
お返事をしたからといって、
「わかった」「できる」とは限りません。
同じような場面での「できない」が
続くなら、わかりにくい、応じにくい
要素があるのかもしれません。
ちなみに、下校後の我が子の説明によると…。
声をかけられたから返事をした。
かさ☂️の話をしたのはわかった。
でも、かさ立てからかさ☂️を取ることには
結びつかなかった。
急いでいたから。
「かさ☂️を取るよ。」と指差していたら。
朝の天気予報を一緒に見ながら、
「かさ☂️がいるね」と話題にしていたら。
玄関から出る前の、
落ち着いた時間☕️に声をかけていたら。
きっと伝わりやすかったと思います。
「なんでできないの❓」と言われても、
わざとじゃないんだから、
子どもだって困ってしまいます。
叱られて悲しいし、わかってもらえなくて
怒ってしまいたくなるかもしれません。
どうやったらできるかな❓
本当に伝わったかな❓
このタイミングで、お話を聞けるかな❓
子どもができないことを責めるより、
大人ができる工夫をした方が、
お互いに気持ちよく☺️、
「できる」への近道になることがあります。
*大人の「なんで⁉️」には、
多くの場合、できないことを責める
気持ちが含まれるように思います。
そうした意図はなくても、
誤りの指摘→責められていると
感じる子どもは多いです。
「~のこと分かった?」
「よかった!お話聞いてくれてうれしいよ」
と、聞くことや話しかけられることが
うれしくなることばをかけていきたい
ですね。
このことが自己肯定感にもつながりますよ。
「今」しなきゃダメなの?
私の父は、1度靴を履いて外に出ると、
戸外での用事が全部終わるまで、
絶対に靴を脱ぎません。
忘れ物をしたら、
ピンポン❗️ピンポン❗️と、
呼び鈴を鳴らし続け、
屋内に居る家族を呼び出し、
「おーい、〇〇取ってくれ」と。
料理中だろうと、電話中だろうと、
お構いなしです💦
このこと以外にも、自分のペースで
不要不急の用事を「今」するように
要求することがあります。
ちょっとイラッ💢とします。
でも、これ、私たち大人が日常的に
子ども達にしていることだと
思いませんか?
楽しく遊んでいる時に、
「トイレに行こう」
「お片付けをしよう」
「お風呂に入ろう」等々。
トイレに成功しそうなタイミング
だったり、生活習慣やその後の
予定を考慮すると、それらを
「今」することに意味があります。
大人にとっては、それが当たり前。
だから、「イヤだ💢」と反応されると、
反抗的だと感じたり、叱ってしまったり
することがあります。
だけど、子ども達にとっては❓
特に、時間の概念、時計の見方が
未習得の小さなお子さんに、
「時間(スケジュール)だから」は、
納得しにくいかな?と思います。
トイレにしても、トレーニング中の
お子さんでは、排尿の感覚もまだ
はっきりつかめていないでしょうから、
「今」行く必然性は薄いでしょう。
促しに応じられない時、楽しい活動を
「大人の都合で急に中断させられた」と、
子ども達に感じさせていないでしょうか?
「これが終わったら、次は〇〇をするよ」
「時計の針が〇になったら、おしまいだよ」
「10数えたら、お片付けをしようね」
次にすることや、そのタイミングを
予告することで、応じやすくなる場合が
あります。
楽しくって、盛り上がりすぎていると、
その「予告」が耳に入りづらいことも
あります。
「おしまい」や中断に向けて、
少しずつおもちゃを減らしたり、
ゆったりしたBGMをかけたりして、
カームダウンしていくことも有効ですよ。
また、「『今』する必要があるんだよ」
「『今』しないと、『後で』は難しいよ」
ということを根気よく伝えていくこと。
「まだ遊びたかったんだね」
「今はしたくなかったんだね」と
共感を示すことも、子ども達にとって、
応じやすくなるポイントになります。
*伝わりやすい「予告」の方法については、
また別の機会に詳しくお話ししますね。
花が咲く前のこと
少し季節外れの話題になるのですが。
桜🌸を使って草木染めをすると、
鮮やかなピンク色になるそうです。
花びらではなく、
樹皮を使うのだそうですが、
その美しい色が出せるのは、
花が咲く直前の、ほんの短い時期
だけなのだとか…。
外観からはわからないけれど、
開花に向けて、木全体で準備を
進めているのですね。
このことは、子ども達の成長と
似ているなと感じます。
ことばを話し始める前、
子ども達の心や身体は、
大人には見えにくいところで
少しずつ準備が整えられています。
今年度からセンターに来られている
お友だちのエピソードをご紹介します。
初めてお母さんと一緒に登園した頃、
まだことばは出ておらず、
大人の声かけにもあまり興味がない
ように見えました。
少しずつ、大人が提示する
おもちゃや絵に注目することが増え、
5月に入った頃からでしょうか?
「おはよう」「さようなら」の
集まりときの歌(手を叩くなど、
簡単な振り付けがあります)を歌う時、
職員の様子をじっと見つめるように
なりました。
それから、正面にいる職員と、
別の職員を見比べるように…。
「この人たち、同じ動きをしているな」
「同じような声を出しているみたい」
大人の行動への興味。
それから、その行動に何か意図がある
らしいという気づきです。
そして、今。
2文字程度の短いことばを
言えるようになってきています。
初めての「ことば」を聞くまで、
子どもがわかっていない、
成長していないように
感じるかもしれません。
でも、開花に向けて、
全身で花びらの色を作り上げていく
桜の木と同じように、
子ども達も、水面下で
発語に向けて準備を進めているのです。
大人の関わり(ことばかけや、指差し、
おもちゃを見せる等)に興味を
持っているか、自分から何かを伝えよう
と指差したり、手を引いたりする行動が
あるか、視線が合うか等々。
こうした日々の小さな(小さいように
見える)変化は、花が咲く前の大切な
下準備なんです🌸
子ども達のことばの花が咲く
その瞬間を楽しみに、見守り、
支援していきたいと思っています。