ことばの種(STさんのつぶやき)

しゅわしゅわ❗️ぱちぱち✨

最近の「おべんきょう」の時間には、

年長さんを中心にバスボム作りに

取り組んでいます。

 

材料は、重曹とクエン酸。

(およそ2:1の割合で混ぜます。)

お好みで食用色素、精油などで、

色や香りをつけても楽しいですね。

(市販の粉末入浴剤を混ぜるのも、

扱いやすくておすすめです。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビニール袋に入れて、

水スプレーをシュシュッ💦

少し湿らせて、ギュッギュッと

握り固めます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よく乾かせば、完成です‼️

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それぞれの年齢、発達段階に応じて、

手順書を読みながら作ったり、

使う材料の量を書き込んだり…。

 

「数字はまだ書けない、読めないよ」と

言うお友だちは、口頭で伝えた材料の

量を⭕️の数で書き込んだり、

「カップ1って言ったよ❗️」

「こっちは2って言ったよね❗️」と、

ことばで確認したりしながら作りましたよ。

 

みんな、説明をよく聞いて、一生懸命取り組みました。

 

作ったバスボムは、手順書と一緒に

持ち帰ってもらっています。

ご家庭で、お風呂や水遊びの時に

楽しんでくださいね。

 

自分で作るのはまだ難しい、小さな

お子さんには、大人が作ってあげても

いいですよ🎵

 

しゅわしゅわ❗️ぱちぱち✨チャプチャプ💦

あか、あお、きいろ🎨

 

オノマトペ(擬音語・擬態語)や、

色の名前を言いながら、

たくさん遊びましょう。

 

「楽しい‼️」という実体験と、

それらのことばが繋がり、

コミュニケーションの発達を促すことに

なっていきます。

海の日🏖️

今日は海の日ですね。

 

今日は子どもの頃の、海にまつわる思い出話を。

 日頃の子どもたちとの関わり方を

振り返る際に参考となるエピソードです。

 

私が子どもの頃、海での遊び方はただただ

泳ぐことがほとんどだったように思います。

電車ごっこのように浮き輪で列を作った

子ども達を、父親が足のつかないところ

まで引いていき、一斉に岸に向かって

泳ぐ競争はとても盛り上がりました。

(親の立場になった今では、ゾッとするような危険な遊びですね💦)

 

ある年の夏、私を含む何人かが、

この遊びをしたくないと主張しました。

映画「ジョーズ🦈」の大流行で、

サメが怖かったからです。

 

父は怒りました。

「人喰いザメなんて映画の中のことだ。

瀬戸内海にサメなんかいない」という

のが、その理由です。

 

結局、一緒に遊んでいた年上の男の子

たちが、ゴーグルをつけて海中をチェック

し、「サメはいなかった」と言ってくれた

ことと、泳ぎの達者な女の子が、私たちの

浮き輪を引いて泳ぐことを提案してくれた

ことで、みんなで楽しむことができました。

 

このことから思う、子どもの「いやだ」

への有効な対応は2点。

 

①訴えそのものに向き合う姿勢を

見せること。

②訴えていること以外に、不安に思って

いるだろうことを軽減すること。

(サメを怖がったのは、泳ぎが苦手な

メンバーでした。たぶん、サメとは関係

なく、海がちょっと怖かったんでしょうね。)

 

子どもは「正論」よりも、自分の思いに

真摯に向き合ってもらえていると

感じられることの方が、心に響くことが

あります。

 

あの日の、お兄さん、お姉さんたちの

ように、今、私は子どもたちの思いに

寄り添うことができているでしょうか?

と、自問自答しています。

勉強中です📚

くじらチームのお友だち、Aちゃんは、

自分のお名前を、声と指文字で表現する

ことができます。

ひらがなを読むこともできます。

 

指文字とは、指の形で文字(音韻)を

表す方法で、手話の語彙にないことば

(人名、地名など)を表現するのに便利

です。

 

手話や指文字は、音声を使わない

コミュニケーション方法の1つであり、

特に聴覚に障がいのある方にとっては

重要な意思伝達の手段です。

もちろん、ST(言語聴覚士)の養成

課程にもその講義は含まれています。

 

…が、恥ずかしながら私、「おしまい」

「おめでとう」の手話と、自分の名前の

指文字(たった2文字です…)が、

かろうじてできるというレベルで、

養成校を卒業してしまいました。

 

そんな私ですが、Aちゃんとの

お付き合いも、丸2年となりました。

Aちゃんの他にも、声を出しての

「ことば」のかわりに、手話を活用する

お子さんがいます。

Bちゃんは、ジェスチャーや指差しでは

伝わりづらいことを、部分的に手話の語彙

を取り入れることで、伝えてくれます。

 

手話・指文字は、単に聴覚言語を補う

だけでなく、コミュニケーションの

可能性を広げ、表現を豊かにしてくれますね。

 

そんな思いから、今、手話・指文字を

勉強し直しています。

 

Aちゃん、いつか私と手話で内緒話をしようね。

お知らせ

今日7月10日の

ことばの種は都合により、

7月13日に掲載となります。

 

いつも楽しみに下さっている皆さま

急な変更ですみません。

13日によろしくお願いします。

カラオケ🎤にて

「カラオケ🎤というものに行ってみたい」

という、我が子のリクエストで、

10年ぶりにカラオケ🎤に行きました。

 

元々あまりカラオケ🎤好きな訳ではない

ので知らなかったのですが、近頃の

(昔からでしょうか?)カラオケって、

画面に音程や音の長さを示すバーが

表示されるんですね♪

 

これです‼️

これが、「視覚支援」です❗

 

「高い」「低い」、「短め」

「長く伸ばす」、歌い始めのタイミング…。

 

なんとなくわかるんだけど、あいまいで

はっきり分かりづらいことが、視覚化

することで明確になります。

 

楽譜も、もちろん音を視覚化する手段の1つです。

 

それでも、カラオケのガイドバーを

例に挙げたのは、複雑な規則の知識が

なくても、単純で直感的に分かりやすい

点で優れていると感じたからです。

 

また、声を出すのか休むのか、

音の高さはどのくらいかが、

リアルタイムでわかるのも良いですね。

 

子どもへの「視覚支援」も、簡潔、明瞭に。

そしてタイムリーに提示できると、

「見せたもの」と、「伝えたい内容」が

より繋がりやすいです。

 

例えば、「おやつを食べる前に手を

洗おう」と伝えたいなら、なんでもない

時にじっくり説明するより、食事の

タイミングで「おやつ🍡」と「手を

洗う🫧」の絵カードを見せて、

「おやつだよ。手を洗おうね。」と

促す方がピンときやすいでしょう。

また、手を洗ったらお菓子をもらえた

経験と組み合わせることで、

より身につきやすいです。

 

視覚提示の方法、適当なツール、タイミング。

それぞれのお子さんにとって、

より伝わりやすい方法を、

一緒に考えていきましょうね。

声の出し方って難しい😓

常に音量MAXでお話したり、

甲高い声を出したり、

単調な話し方をしたり…。

ということが、小さな子どもには

よく聞かれます。

 

さて、私の通勤時間は片道およそ

1時間です。

大体、その日の段取りを考えたり、

音楽を聴いたりして過ごします。

今週はなんだか気分がノっていて🎵、

朝夕、布施明だの尾崎紀世彦だの…を

熱唱していたところ、声が嗄れてしまいました。

 

喉に不具合がある状態になってみて

気づくのは、なるほど、声の

コントロールって、こんなにも

難しいものなのか、ということです。

 

意外に小さな声が出しづらく、

意図したよりも大きな声になって

しまいます。

声の伸びも悪く、文末の音がプツッと

途切れてしまうことがあります。

 

大人に比べて、喉の機能の未発達な

子どもにとって、「程よい声量」

「リラックスした発声」「抑揚を

つけた話し方」といった、理想的な

スピーチはなかなかに難易度が高いのでしょうね。

 

特に、大きな声を出してしまうお子さん

は、おふざけをしているなどと誤解

されやすいように思います。

「声の大きさ」の調節は、機能的に

難しいのだということを、大人は

分かっておいてあげたいですね。

 

歌を歌ったり、一緒に絵本を読んだり

する中で、「大きな声で🐘」

「小さな声で🐜」と、遊びとして声の

コントロールを身につけられると

楽しいですね♩

 

*機能の問題以前に、「適切な声量」

というもの自体も漠然としていて

分かりづらいです。

テレビの音量表示のように、

数字や目盛で説明すると

応じられることがありますよ。

母の教え

母の教え

我が子が1〜2歳の頃。

イヤイヤ期にはまだ早い時期だった

でしょうか?

理由なく(大人には理由が分からない

ように見えた)泣いたり、怒ったり

することがありました。

まだことばでの説明も覚束ず、

本人にも何が不快なのかはっきり

分かっていないように見えました。

 

生活のスケジュールが乱れたり、

保育園での活動にもうまく参加

できなかったり。

泣いて、怒って、普段ならわかるはずの

声かけが耳に入らないのには、

参りました💦

 

そんな時、私の母から言われたのが、

「子どもの肌着や靴下は、裏返して洗濯しなさい。」

ということでした。

 

理由は、肌着や靴下の中のほつれや

毛玉が、なんとなく不快で、

不機嫌になることがあるから。

 

「そんなことで?」と思いつつ、

靴下を裏返すと、つま先あたりに

毛玉のような糸くずが溜まっている

ことに気づき、洗濯のたびに

取り除くようにしました。

 

これを始めてから、謎の

「イヤイヤ」は、ぐっと減りました。

声かけにもよく応じられることが

増えました。

 

大人から見ればほんの些細なことが、

子どもにとっては重大な不快要因

である場合があるんですね。

 

子どものものに限らず、

裏返して洗濯するのが当たり前

という方もいらっしゃるでしょう。

洗濯で全てが解決するということでもありません。

 

けれども、大人の小さな工夫で、

子どもが困らずに済む環境を

整えてあげることが、促しに応じたり、

スムースに行動したりすることに

つながると実感したエピソードでした。

 

お子さんが応じられない、

行動できない(したくない)理由は、

どこにあるのでしょうね?

 

本当に小さなことかもしれない、

その要因を、

一緒に探していきたいですね。

なんでなの⁉️

つい先日のことです。

 

朝、家を出る時には雨は降っていなかった

のですが、天気予報では「あめ☔️」、

低く黒い雲が広がっていました。

 

登校する我が子に

「かさ☂️を持ってお行き」と

声をかけたところ、「うん❗️」と

元気よくお返事をして…。

 

かさ立ての横を素通りしていきました…。

 

思わず、「えっ、なんで⁉️」と

声が出てしまい、ちょっとナイーブな

我が子をウルウル😢させてしまいました。

 

小学校高学年でさえ、こんなことがあります。

 

お返事をしたからといって、

「わかった」「できる」とは限りません。

 

同じような場面での「できない」が

続くなら、わかりにくい、応じにくい

要素があるのかもしれません。

 

ちなみに、下校後の我が子の説明によると…。

 

声をかけられたから返事をした。

かさ☂️の話をしたのはわかった。

でも、かさ立てからかさ☂️を取ることには

結びつかなかった。

急いでいたから。

 

「かさ☂️を取るよ。」と指差していたら。

朝の天気予報を一緒に見ながら、

「かさ☂️がいるね」と話題にしていたら。

玄関から出る前の、

落ち着いた時間☕️に声をかけていたら。

 

きっと伝わりやすかったと思います。

 

「なんでできないの❓」と言われても、

わざとじゃないんだから、

子どもだって困ってしまいます。

叱られて悲しいし、わかってもらえなくて

怒ってしまいたくなるかもしれません。

 

どうやったらできるかな❓

本当に伝わったかな❓

このタイミングで、お話を聞けるかな❓

 

子どもができないことを責めるより、

大人ができる工夫をした方が、

お互いに気持ちよく☺️、

「できる」への近道になることがあります。

 

*大人の「なんで⁉️」には、

多くの場合、できないことを責める

気持ちが含まれるように思います。

そうした意図はなくても、

誤りの指摘→責められていると

感じる子どもは多いです。

 

「~のこと分かった?」

「よかった!お話聞いてくれてうれしいよ」

と、聞くことや話しかけられることが

うれしくなることばをかけていきたい

ですね。

このことが自己肯定感にもつながりますよ。

「今」しなきゃダメなの?

私の父は、1度靴を履いて外に出ると、

戸外での用事が全部終わるまで、

絶対に靴を脱ぎません。

忘れ物をしたら、

ピンポン❗️ピンポン❗️と、

呼び鈴を鳴らし続け、

屋内に居る家族を呼び出し、

「おーい、〇〇取ってくれ」と。

料理中だろうと、電話中だろうと、

お構いなしです💦

 

このこと以外にも、自分のペースで

不要不急の用事を「今」するように

要求することがあります。

 

ちょっとイラッ💢とします。

 

でも、これ、私たち大人が日常的に

子ども達にしていることだと

思いませんか?

 

楽しく遊んでいる時に、

「トイレに行こう」

「お片付けをしよう」

「お風呂に入ろう」等々。

 

トイレに成功しそうなタイミング

だったり、生活習慣やその後の

予定を考慮すると、それらを

「今」することに意味があります。

大人にとっては、それが当たり前。

 

だから、「イヤだ💢」と反応されると、

反抗的だと感じたり、叱ってしまったり

することがあります。

 

だけど、子ども達にとっては❓

特に、時間の概念、時計の見方が

未習得の小さなお子さんに、

「時間(スケジュール)だから」は、

納得しにくいかな?と思います。

トイレにしても、トレーニング中の

お子さんでは、排尿の感覚もまだ

はっきりつかめていないでしょうから、

「今」行く必然性は薄いでしょう。

 

促しに応じられない時、楽しい活動を

「大人の都合で急に中断させられた」と、

子ども達に感じさせていないでしょうか?

 

「これが終わったら、次は〇〇をするよ」

「時計の針が〇になったら、おしまいだよ」

「10数えたら、お片付けをしようね」

 

次にすることや、そのタイミングを

予告することで、応じやすくなる場合が

あります。

楽しくって、盛り上がりすぎていると、

その「予告」が耳に入りづらいことも

あります。

 

「おしまい」や中断に向けて、

少しずつおもちゃを減らしたり、

ゆったりしたBGMをかけたりして、

カームダウンしていくことも有効ですよ。

 

また、「『今』する必要があるんだよ」

「『今』しないと、『後で』は難しいよ」

ということを根気よく伝えていくこと。

 

「まだ遊びたかったんだね」

「今はしたくなかったんだね」と

共感を示すことも、子ども達にとって、

応じやすくなるポイントになります。

 

*伝わりやすい「予告」の方法については、

また別の機会に詳しくお話ししますね。

花が咲く前のこと

少し季節外れの話題になるのですが。

 

桜🌸を使って草木染めをすると、

鮮やかなピンク色になるそうです。

花びらではなく、

樹皮を使うのだそうですが、

その美しい色が出せるのは、

花が咲く直前の、ほんの短い時期

だけなのだとか…。

 

外観からはわからないけれど、

開花に向けて、木全体で準備を

進めているのですね。

 

このことは、子ども達の成長と

似ているなと感じます。

 

ことばを話し始める前、

子ども達の心や身体は、

大人には見えにくいところで

少しずつ準備が整えられています。

 

今年度からセンターに来られている

お友だちのエピソードをご紹介します。

 

初めてお母さんと一緒に登園した頃、

まだことばは出ておらず、

大人の声かけにもあまり興味がない

ように見えました。

 

少しずつ、大人が提示する

おもちゃや絵に注目することが増え、

5月に入った頃からでしょうか?

「おはよう」「さようなら」の

集まりときの歌(手を叩くなど、

簡単な振り付けがあります)を歌う時、

職員の様子をじっと見つめるように

なりました。

それから、正面にいる職員と、

別の職員を見比べるように…。

 

「この人たち、同じ動きをしているな」

「同じような声を出しているみたい」

 

大人の行動への興味。

それから、その行動に何か意図がある

らしいという気づきです。

 

そして、今。

2文字程度の短いことばを

言えるようになってきています。

 

初めての「ことば」を聞くまで、

子どもがわかっていない、

成長していないように

感じるかもしれません。

 

でも、開花に向けて、

全身で花びらの色を作り上げていく

桜の木と同じように、

子ども達も、水面下で

発語に向けて準備を進めているのです。

 

大人の関わり(ことばかけや、指差し、

おもちゃを見せる等)に興味を

持っているか、自分から何かを伝えよう

と指差したり、手を引いたりする行動が

あるか、視線が合うか等々。

 

こうした日々の小さな(小さいように

見える)変化は、花が咲く前の大切な

下準備なんです🌸

 

子ども達のことばの花が咲く

その瞬間を楽しみに、見守り、

支援していきたいと思っています。