ことばの種(STさんのつぶやき)

「やりとり」の始まり♪

4月から毎日の登園が始まったAちゃん。

ことばはまだありません。

ママが大好き💕な可愛いお子さんです!

 

入園当初は、ママ以外の大人にはあまり興味がありませんでした。

多分、「ママ」と「ママじゃない人」くらいの認識だったのかな?

はっきりとした感情表現も少なく、思い通りにならない時に「う〜!」と唸り声をあげて怒る程度でした。

 

でも徐々に、様子が変わってきました。

目が合うことが増え、ニコニコ笑顔も見えるようになりました。

遊びの中で「えへへ」と声を立てて笑うことも出てきました。

 

お気に入りのスタッフと、「その他」のスタッフの区別も出てきました。

そのスタッフの姿が見えると、それまで握っていた別のスタッフの手を「ぽいっ!」とばかりに放して、手をつなぎに行きます。

 

そして、近頃お気に入りの遊びが…。

大好きなスタッフがCD💿をかけると、満面の笑顔で駆け寄り、「ぴっ」とボタンを押し、音楽を止めてしまいます!

そして、顔を見て「えへへへ!」と笑いながら、その場で跳ねるように身体を揺すります♫

もう一度、音楽を流すと、また同じように…。

 

まだ明確な「ことば」ではないけれど、やりとり遊びの始まりですね。

相手を認識し、「楽しい!」「嬉しい!」等の気持ちを共有することから、ことばは生まれてきます。

視線を合わせたり、笑い合ったり、時には泣いたり怒ったりするのに寄り添ったり…。

直接的な「ことば」のやりとりこそしていなくても、こうした積み重ねがお子さんの中のことばの芽🌱を育てます。

ときめきとルーティン

怖いお話をしましょう…。

 

私が子どもの頃、我が家にはピアノがありました。

グランドピアノです。

先祖代々受け継がれてきた…訳ではなく、ピアノを習い始めた小学生の私のために、両親が買ってくれたものです。

 

それの、何が怖い話なのかって?

 

実は私、ピアノが弾けません!

人前で披露できるレベルではない…なんて次元の話ではなく、本当に。

階名を呟きながら、右手でメロディをたどるのがやっとです。

左手?

左手は「グー✊」で待機です。

 

では、このピアノが無駄な買い物だったかというと、そうでもなく…。

 

練習嫌いだった私が、このピアノが嬉しくて、自主的に練習するようになりました。

…2〜3か月の間は。

楽譜がある程度読めるようになったことと、演奏できないなりにも音楽を楽しいと思えるようになったことは、

私にとって大きな収穫だったと思います。

上手に弾けなくっても、グランドピアノって、やっぱり心ときめきます❤️

 

ただし…。

グランドピアノです。

普段の生活スペースには置けなくて、離れの部屋に置くことになりました。

玄関を出て別棟に行くのは、やっぱりちょっと面倒くさい😓

なので、あまり長続きはしませんでした。(大人になった今では、両親には申し訳なかったと思っています…。)

 

子ども自身の「やりたい」意欲を引き出すために、心ときめく仕掛け✨は有効です。

同時に、習慣として定着させるには、日常の動きの中で、自然に取り組める工夫もまた大切ですね。

シロツメクサの花が咲いたら♪

このタイトルをメロディ付きで読んでしまった方は、きっと私と同年代(40代半ば)以上かなと思います…。

 


クローバーの花がたくさん咲きました☘️

なんだかうれしくなって、花冠👑を作ってみました。

 

すると、周りに集まって手元をのぞき込む子が数名…。

「何をしているのかな?」と、作業そのものに興味のある子もいれば、花冠を作っているのだとわかって、

「ちょうだい」と言いにくる子もいます。

せっせとお花を摘んで手渡してくれる子もいます。

くじらチームのAちゃんは、「それの次、ぼくのも作ってね。この葉っぱ🍀も入れてね。」と、

デザインの提案もしてくれました。

なるほど、その通りにすると、少し可愛らしさが控えめになって、Aちゃんによく似合ってステキです✨

 

せっせと花冠を作った私ですが、実は子どもの頃は作れなかったんです…。

先日のブログで、認知の方法として視覚・聴覚が主で、伊予くじらには視覚優位のお子さんが多いと書きました。

それ以外に、言語での認知が得意な人もいます。

 

私自身は言語優位で、視覚認知はとっても苦手です。

…なので、友だちが花冠を作って見せてくれるやり方がどうにもわからなくて、ついに作れるようにはならず💔

大人になってから、「昔の遊び(!)」の本で、図解と文章での説明を読んでようやく作れるようになったのです。

 

「見てわかる」指示や説明が多い幼稚園・保育園に対して、小学校に上がると「聞いてわかる、読んでわかる」

ことが求められるようになります。

私の場合は、「ぼんやりしてトロい子」だった幼稚園時代に比べ、就学後の方が色々なことがわかりやすく

(逆に、急に困り事が増えるお子さんも多いことでしょう)、ぐっと楽になりました。

それでも、あの頃の、先生や周りの子ども達の言っていることや求められている内容が、

なんだかぼんやりとしてわかりづらい、あの不安感と孤独は、記憶の底にうっすらと残っています。

 

大人の言っていることが伝わりにくかったり、言うことを聞けなかったりするのは、

性格や発達の要因だけでなく、こうした認知特性による場合もあるかもしれません。

周囲の大人が、その子に伝わりやすい伝え方、説明の仕方を工夫してあげるのも大切だな…と、

可愛いお花と、子どもたちのキラキラ笑顔🤗を見ながら、昔々のほんのり苦しい気持ちを思い出しました。

「伝える」ということ、「伝わる」ということ

先日のブログ「うしさんのジェスチャー🐮」に、たくさんの案が集まりました。

ジェスチャーを真剣に考えてくださった皆さん、ありがとうございました。

お1人お1人にお返事をしたいのですが、予想を超えてたくさんのご意見をいただきましたので、

この場を借りてお礼申し上げます。

 


そのジェスチャー案ですが、多かったのは、両手の人差し指を立てて額の横で角を作るもの、

片手で輪を作り鼻の下にあてがうものの2点でした。

中には、それらに加えて頭を大きく左右に振って猛牛を表したり、片手で「角」、

もう片方の手で「鼻輪」を作るというパターンも…。

 


アドバイスをくださった皆さんの多くが共通しておっしゃっていて、印象的だったのが、

「平凡なのですが」「ありきたりなものしか思いつかなかった」等のことばです。

 


平凡でありきたりでこそ良い!と思います。

…と言うのも、自分が「伝える」いうことに主眼を置くと、どうしても自分らしいアピールを

含めたくなるのですが、果たしてそれで「伝わる」のかな?という問題があるからです。

ことばの最も単純で重要な役割は「意思伝達」であり、コミュニケーションのためのツールです。

まずは「伝わる」ことが大事!(これは、ジェスチャーだけでなく、普段の口頭での会話でも同じですね。)

 


また、ベビーサイン👶、手話✋、マカトンサイン等、「うしさん」以外のジェスチャーを考えるヒント

となりそうな方法を提案してくださった方もいらっしゃいました。

ジェスチャーを、より多くの人とのやりとりや、「ことば」につなげていけるように、

私もしっかり勉強していこうと思います。

 


さて、「うしさん」にどの案を採用するかは…、「Aちゃん」に相談してみます😄

「問題児」ではないの!

今日は、センターの子どもたちが共通して抱える「困りごと」を1つ、ご紹介したいと思います。

 

人は、いろいろなことを認識・理解するのに、主に視覚と聴覚から情報を得ています。

多くの人は、視覚・聴覚両方を活用しているのですが、センターの子どもたちは、視覚優位の子が多いようです。

こうした、視覚優位の子どもたちは、集団生活の場や学校等では問題視されやすい(行動を「問題視されやすい」

ことと、その子が「問題児だ」ということは違います!)かもしれません。

 

…というのも、聴覚情報が時間軸に沿って一直線に、極端に言うなら1つ1つ順番に耳に入ってくるのに比べ、

視覚情報はそこに広がる全て(子供の場合、顔の前、左右90度、上下70度くらいでしょうか?)が

一気に眼に飛び込んでくるわけです。

 

想像してみてください。

 

目の前に、珍しいもの、初めて見るもの、素敵なものがたくさんたくさん広がっている世界を!

「落ち着いて!」「それに触らないで!」「これだけ見て!」と言われても…。

私ならとってもテンションが上がって浮かれちゃいます!

その上、周囲が音にあふれていて、人の声が耳に入りにくい状態だとしたら?

 

じゃあ、どうすればいいのでしょう?

 

目に入る情報を少し減らしてあげましょう。

使っていないおもちゃを、お子さんに見えない場所にしまうだけでも、今していることに集中しやすくなります。

もう少し大きいお子さんなら、聞いてほしいことをイラストや文字で書いて見せてあげると、伝わりやすいです。

声かけで伝えるなら、短く、簡単なことばで、お子さんの側で。

(長く難しいことばも、遠くからの声かけも、理解する力はあるかもしれません。

でも、視覚からの情報に夢中になっている時には、応じるのがちょっとめんどくさいんです…。)

 

「問題視されやすい行動」には、そうなってしまう理由があります!

「問題児」なんかじゃないです!!

わかりやすい環境、伝わりやすい伝え方を工夫してあげれば、ぐっと応えやすくなります。

それぞれのお子さんにとって適した環境・伝え方を一緒に見つけていきましょうね。

「うしさん」のジェスチャー募集!

まだことばの少ないAちゃん。

ジェスチャーで色々なことを伝えてくれます。

 

両方のほっぺに握りこぶしを当てて「アンパンマン」。

手のひらをキラキラ動かして「星」。

丸、三角、四角、ハート💕等々。

 

他にも、動物の写真を見ながら、色々なジェスチャーを工夫してくれます。

頭のてっぺんで握り拳を縦にくっつけて「きりん」の長い首を表現したり、

目を指差して「メエメエ、ひつじさん」を表現したり

とってもクリエイティブです。

 

こうしたやりとり遊びを通して、コミュニケーションの楽しさ、伝わる喜びを経験していくことが、

「ことば」につながっていきます。

「アンパンマンだね。」「キラキラ、お星様だね。」等と、ことばを添えて受け止めてあげてください。

 

そんなAちゃんが、今、工夫を重ねているのが、「うしさん🐮」です。

握りこぶしをこめかみに当てて耳(?)のようにしてみたり、輪にした手を片眼に当てて

お顔のぶち模様を表してみたり

しっくり来ないのか、困ったように大人の顔を見て首を傾げる様子はとても可愛らしいです

 

「うしさん」、おすすめのジェスチャーはないでしょうか?

何かいい案がありましたら、ぜひ伊予くじらSTまで!

STの子どもの言うことには…。

私には小学生の子どもが1人います。

STの子どもなら、ことばが達者で、国語の成績が良さそう…って、思いますか?

残念ながら、そんなことはなく、良くも悪くも平均点の子です。

ただ、小さな頃から色々な検査(年齢・発達に合わないものも含め)の練習台に使われたり、

ことばや気持ちについて執拗に質問されたり…という母からの迷惑行為に慣れているので、

同年代の子どもより少し寛容な性格かもしれません。

なので、発達やことばに関する質問にも、わりと真摯(しんし)に答えてくれます。

 

さて、そんな我が子にした質問とその答えです。

Q.どうして「ことば」を覚えようと思ったの?

A.指差したり、泣いたりしてもお母さんがわからないから、喋れるようになった方が早いと思った。

(察しの悪い母でごめん…。)

 

…だそうですよ!お父さん、お母さん!

お子さんのことばが気になる時、「なんとか聞き取ってあげなくては」とか「わかってあげられないなんて、

親として情けない」なんて、思い詰めていませんか?

時には伝えたいことを読み取ってもらえないことも、子どもにとっては話したいと思う動機になるようです。

 

お子さんの言いたいことがわからなくても、今のところは、まあいいじゃないですか。

指差した先を一緒に見たり、ことばや表情、仕草を真似たり、「そうだね、〇〇、きれいだね」等と

お子さんのことばを補ってあいづちをうってあげたり…。

共感を示しながら聞いてあげることで、「お話してくれてうれしいよ」という気持ちを伝えて上げてください。

今はわからなくても、やりとりを楽しむことが、きっと「ことば」の発達をサポートしてくれますよ。

どうして食べないの?

お食事が進まないのは何故かしら?

 

STの立場では、「食べない」のには「食べられない・食べたくない」理由があるのではないかと考えます。

 

例えば、味が嫌い、匂いが嫌い、食感が好みじゃない、見た目がなんかイヤ…。

これも立派な理由です。

今まで何でも食べていたのに好き嫌いが始まったのなら、そういった食べ物の違いが分かるようになり、

好みが出てきたのでしょう。

少しずつ、食べられるものが増えるように工夫しながら、お子さんの成長を喜んであげてもいいと思います

(お食事の準備をするお家の方は大変ですけどね😝)。

 

遊び足りなかったり、視界に入るおもちゃ🧸やテレビ📺などが気になっているということも、

お食事が進みにくい理由としてはよくあります。

可能であれば、食卓の周りを片付けたり、テレビを消したりすると、お食事🍛に集中できるかもしれません。

 

それから、噛む力や飲み込む力が不十分な場合。

硬くて噛みきれない食べ物🍖が、お口の中に長く残ってしまうようなら、ちょっと食べたくなくなりますよね。

飲み込みがうまくできず、むせてしまう時には、食べるのがしんどくてイヤになるのも当然かなと思います。

 

そんな場合には、食べ物の形状を考えてあげてもいいかもしれませんね。

食材を少し小さめに切ってあげたり、軟らかめのものを選んであげたり。

むせることが多いようなら、しっとりした食感のものや、

質感の均一なもの(水分と固形部分が分離したものはむせやすいです)が、食べやすいかもしれません。

お口にいっぱい食べ物をつめ込んでしまうようなら、

スプーン🥄を小さめのものにする(一口の量を減らすため)のも、1つの方法ですよ。

 

もちろん、単に食が細いだけという場合もあるので、お子さんの様子を見ながら、

楽しくお食事を摂れる方法を探っていきたいですね♪

家ではできるのに…

入園、進級おめでとうございます🎉

 

新年度が始まり、期待も不安もたくさんありますね。

少しずつ心配事を軽減し、大きな夢✨を花咲かせたいですね🌸

 

さて、お家でのお子さんと、幼稚園・保育園やセンターで聞かされるお子さんの様子が、

ずいぶん違うな🤔と思われることってありませんか?

 

「家では甘えてばかりなのに、園ではお利口さん」

「園では自分でご飯を食べると聞いているけど、家ではお手伝いしないと食べない」

「家ではしゃべってるのに、園ではことばが遅いって言われる…」等々。

 

特に3つ目。

家庭では年齢相応のことができていると思うのに、発達の遅れを指摘されると、

ちょっとムッ😠とするし、不安になっちゃいますね。

 

どうしてそんなことが起こるのか…というと、家庭と園ではいろいろな環境が違うからなんです。

ご家庭なら、1対1でお話を聞いてあげる時間が長く取れる分、覚えたての、まだおぼつかないことばでも、

緊張せずお話しできるのかもしれませんね。

また、周りにお友だちが大勢いると、気になってしまって、

伝えたいことばがお空に飛んで行ってしまう🦋こともあるかも?

大人の注目も、おもちゃも、お友だちみんなと分け合うので、

大声を出したり泣いたりしてアピールするのも、お子さんなりの戦略かもしれません。

 

それと、もう1つ。

保護者のスキルがとっても高い場合…。

お子さんが上手に話せなくても、会話が成立しちゃうんです。

ひょっとしたら、お父さん・お母さんがコミュニケーションパートナーとして有能すぎるのかも?

(素晴らしいことなのですが、誰もが聞き上手なわけではないので…)

 

どのケースにしろ、「あれ?」「うちの子、そんなんじゃないのに…」と感じたら、

どうか遠慮せず、教えてくださいね。

そういった「家ではこんななんです❗️」という情報は、園(集団生活の場)で、

お子さんが持っている能力を発揮できる環境づくりや、より発達をうながすかかわりの、大きなヒントになります。

卒園シーズンです🌸

3月30日(水)はセンターの卒園式です。

卒園されるお子さん、保護者の皆様、おめでとうございます。

在園のお子さんも、元気に1年間通いました。エラかった!

お家の方も、このコロナ禍で大変なこと、ご心配なことも多かったことと思います。お疲れ様でした。

また、ご自身のお子さんだけでなく、一緒に通うお友達への優しいサポート、ありがとうございました。

 

さて、卒園・卒業に関して個人的に思うことが2点あります。

 

1つは、それぞれの年齢、発達段階での課題は、その時その時にクリアしておくのが、

効率が良いのは確かだな、ということ。

私が言語聴覚士を志したのは30歳を過ぎてからなのですが、その年齢で高校数学

(本当にひどい成績だったのです)の内容を勉強し直すのは、なかなか大変でした。

その点、伊予くじらに限らず、早期に発達支援機関とつながることのできたお子さんたちは、

幸いなのではないかと思います。

 

もう1つは、学ぶこと・人とかかわることが嫌いでさえなければ、本人が強く「やりたい!」と思った時に、

必要なスキルを身につけることは十分可能だということ。

苦手なことでも、学んだり、誰かに教えてもらったりするのがイヤでなければ、まあ、なんとかなる!

 

子どもたちの成長・発達は、一応の「標準」のようなものはあるけれど、実際にはみんなそれぞれ違います。

伊予くじらの子どもたちには、それぞれの成長・発達の段階に合わせたサポートを行うとともに、

生きていく上で必要なことを、楽しみながら身につけられる土台を作っていくことが

できればいいなと思っています。