「問題児」ではないの!
今日は、センターの子どもたちが共通して抱える「困りごと」を1つ、ご紹介したいと思います。
人は、いろいろなことを認識・理解するのに、主に視覚と聴覚から情報を得ています。
多くの人は、視覚・聴覚両方を活用しているのですが、センターの子どもたちは、視覚優位の子が多いようです。
こうした、視覚優位の子どもたちは、集団生活の場や学校等では問題視されやすい(行動を「問題視されやすい」
ことと、その子が「問題児だ」ということは違います!)かもしれません。
…というのも、聴覚情報が時間軸に沿って一直線に、極端に言うなら1つ1つ順番に耳に入ってくるのに比べ、
視覚情報はそこに広がる全て(子供の場合、顔の前、左右90度、上下70度くらいでしょうか?)が
一気に眼に飛び込んでくるわけです。
想像してみてください。
目の前に、珍しいもの、初めて見るもの、素敵なものがたくさんたくさん広がっている世界を!
「落ち着いて!」「それに触らないで!」「これだけ見て!」と言われても…。
私ならとってもテンションが上がって浮かれちゃいます!
その上、周囲が音にあふれていて、人の声が耳に入りにくい状態だとしたら?
じゃあ、どうすればいいのでしょう?
目に入る情報を少し減らしてあげましょう。
使っていないおもちゃを、お子さんに見えない場所にしまうだけでも、今していることに集中しやすくなります。
もう少し大きいお子さんなら、聞いてほしいことをイラストや文字で書いて見せてあげると、伝わりやすいです。
声かけで伝えるなら、短く、簡単なことばで、お子さんの側で。
(長く難しいことばも、遠くからの声かけも、理解する力はあるかもしれません。
でも、視覚からの情報に夢中になっている時には、応じるのがちょっとめんどくさいんです…。)
「問題視されやすい行動」には、そうなってしまう理由があります!
「問題児」なんかじゃないです!!
わかりやすい環境、伝わりやすい伝え方を工夫してあげれば、ぐっと応えやすくなります。
それぞれのお子さんにとって適した環境・伝え方を一緒に見つけていきましょうね。