ことばの種(STさんのつぶやき)

アンパンマンマーチ♪

そらチームさんでは、アンパンマンマーチが流行しています。

ほとんどのお子さんが、なんとなくメロディを追うことができます。

(やや音痴な私としては、楽譜やピアノ等での音の確認なく、

「なんとなく」で歌えることに感心してしまいます。)

 

歌詞については、月齢や発達段階、ことばの捉え方等で、もう少し個性が出ます。

「ふんふん♪」と鼻歌で歌う子、意味は気にせず「らしい」音韻を真似る子、

少し語呂が悪くても意味が通るように歌う子、一言一句間違いなく歌う子(すごい!)…。本当に色々です。

 

それぞれ1〜2フレーズで歌うことをやめてしまい、次々と他の子が歌を続けていきます。

ちょっとしたフラッシュモブのような、微笑ましい光景です。

 

ぜひお家でも、お子さんと一緒に色々な歌を歌ってみてください。

 

お子さんは最後まで歌えない(歌わない)かもしれませんが、お友だちや大人が歌うのを意外に聞いています。

遊びややりとりの中で、歌詞で使われていることばを使ってみる等、

お子さんなりに吸収している様子が見られます。

 

遊んでいた子がふとした時に声を合わせて歌ってくれるのも、とっても可愛いですよ。

人間力が高い…!

砂場での遊び方も色々♪

 

砂山を作ったり、穴を掘ったり、おままごとをしたり。

キャラクターの型抜きをしたり、…それを崩したり。

 

Aちゃんは型抜きをたくさん作って楽しんでいました。

それを見ていたBちゃん、次々に踏みつぶしていきます👣。

温厚なAちゃんもさすがにちょっとムッ😠としてきます。

 

さあ、そろそろ大人の出番ですね。

「やめてね」「見て、いっぱい並んでるね」等と声をかけながらBちゃんの行動を制止するのがセオリーでしょうか。

 

ところが!

Aちゃんは、Bちゃんとの間の地面にすーっと指で線を引きます。

「この線から入らないで!」ということかな?と思ったら…。

「せんせい、こっちも」と。Bちゃんにも型抜きを作ってあげてほしいと言うのです!

Bちゃんも大喜びです😄

最後はAちゃんの作る型抜きに拍手をして、一緒に楽しむことができました。

 

 二人とも、まだ大人と同じようにスラスラお話ができるわけではありません。

けれど、それぞれの持っているコミュニケーションスキルを最大限に使って、

楽しみを共有することができたのです。

また、大人に制止されるのではなく、子ども同士だからこそ、

Bちゃんも遊びの中のやりとりとして受け入れることができたのでしょう。

 

小さな二人の、可愛いコミュニケーションに感動💕するとともに、

Aちゃんの人間力の高さに脱帽する出来事でした✨

 

*次週3/21は祝日(春分の日)のため、翌日3/22(火)の更新となります。

歌わないではいられない…。

先日3月3日、おひな祭り会と3月生まれのお友だちのお誕生日会を行いました。

 

大きなたまごのパネルから、先生と一緒にパッカーンと登場するお友だちがうらやましかったAちゃん。

「つぎ、Aちゃん!じゅんばん!」と、ソワソワとイスから立ち上がります。

以前のAちゃんなら、飛び出して行って、お誕生日のお友だちの隣に、

あるいは前に立っていたかもしれません。今はお友だちの順番だとわかって、

待てるようになったんですね。Aちゃん、えらいなあ…。

「さあ、つぎはぼく!」と期待したのですが、パネルは後ろに片付けられてしまい、

ハッピーバースデイの歌が始まりました。

 

一瞬、「たまご!!」と怒ろうかな?と思ったらしいAちゃんでしたが、

お歌が始まると、みんなにつられて歌い出します。歌に合わせてニコニコと笑顔になっていき、

最後は拍手で「おめでとう🎊」が言えました!

 

大好きな歌と、お祝いしてもらえて嬉しかった、楽しかった気持ちを思い出したのですね。

Aちゃんの成長と、あたたかいご家庭の様子が見えて、私たちもとっても嬉しい経験でした。

 

音楽と感情・記憶は強く結びついています。

私たちも、子どもの頃に歌った歌を聴くと懐かしい思い出が鮮明に呼び覚まされることがありますよね。

 

ご家庭での楽しいひと時に、ぜひお歌を歌ってあげてください。

(お歌が苦手なら、CD等を流してあげるのでもいいと思います。)

お子さんたち、聴いていないように見えても、意外にしっかり聴いていますよ♪

踊る!ST

伊予くじらでは、STも保育場面に参加します。


ある日の夕方、お迎えを待っている時間のことです。

CDから流れる「ぐにゃぐにゃビート」が気に入ったAちゃん。初めて聴いた曲だったのですが、

歌詞を聴いて、その通りに身体を動かし踊り出しました♪

「せんせいも!」と手を引き可愛く誘ってくれたので、一緒に踊りました。

それを見ていたBちゃんとCちゃんも踊り出します。

Aちゃんはその後30分ほど踊り続け(一緒に踊ったSTは翌日、筋肉痛になりました😅)、

Bちゃん、Cちゃんはすぐに自分の遊びに戻っていきました。


何気ない日常の楽しいひと時ですが、この場面からもそれぞれの発達の特徴を知ることができます。

Aちゃんは、ことばを耳で聞いて理解し、その通りに身体を動かす力があります。

また、興味のある活動はじっくり時間を取って取り組ませてあげるのが良さそうです。

Bちゃん、Cちゃんは、目で見て理解する方が得意そうですね。Aちゃんを見ながら踊ったBちゃんは、

見本を示してくれるお友だちがいると動きやすそうかな?

STの動きを真似たCちゃんには、大人がやって見せてあげるのが良さそうです。

また、一つ一つの活動は、短い時間で、終わりが見えるものの方が取り組みやすいでしょう。


こうした情報を職員一同で共有し、日々の保育・療育に役立てられるよう努めています。

「人間」初心者なので…

我が子がまだ幼気(いたいけ)な保育園児だった頃のことです。

保育園で遊んでいる時、着けて行ったマスクを失くし、大泣きしたことがありました。…笑っちゃいました。

 

知り合いのおばあ様にこのことを話すと、

「笑っちゃかわいそうですよ!お病気がうつっちゃうからしておきなさいって言われたものが、

無くなっちゃったんだから、坊やにしてみれば一大事です!」

と嗜(たしな)められました。

 

…たしかに!

幼児って、「人間」として生まれてほんの数年。初心者なんですよね。

マスクがなくても大丈夫(新型コロナ流行以前だったので)なことも、道路に飛び出すと危ないことも、

子どもたちにとっては「当たり前」ではないんです。

 

「注意しても聞いてくれない!」時、ひょっとしてお子さん自身も戸惑っているのかもしれません。

 

私もとっさの時にしてしまうのですが、小さなお子さんには、

「〇〇ちゃん!」と呼びかけるだけでは、意図が伝わりにくいです。

「止まってね」「歩こうね」「手をつないでいこうね」と、してほしいことを具体的に教えてあげましょう。

できれば、お子さんの近くまで行って、身体に触れながら、優しい声で言ってあげると、より伝わりやすいですよ。

食べることとしゃべること

お子さんが話していることがよく聞き取れないと心配されている方、お食事の様子はどうですか?

 

食べることとしゃべること、全く違うことのように思われるかもしれませんが、

実はとても関連のあることなんです。どちらもお口、具体的には唇や舌の運動です。

お食事の時、硬い物を嫌がったり、あまり噛まずに丸呑みしていたり、

反対にもぐもぐと噛み続ける様子はありませんか?

もしかしたら、お口周りの筋力が少し弱かったり、舌の動きが拙かったりするのかもしれません。

 


この場合、お口の動きが上手でないために聞き取りづらい発音になっているけれど、

私たち大人が思っているよりたくさんのことばを知っていることがあります。

お食事の時にしっかり噛むことを促してあげたり、お口を使った遊びに誘うことで、

楽しくお口の運動をさせてあげましょう。

シャボン玉や吹き戻し、にらめっこでほっぺを膨らましたり、あかんべえをしたりもオススメですよ。

 

ぺちん!がぶり!も「ことば」なんです!

お子さんがお友達を叩いてしまったり、噛みついてしまったりすることってありますよね。

「うちの子、乱暴で…。」

「わたしのしつけが間違っているのかしら?」

心配はつきません。

 

でも、ちょっと一呼吸置いて、お子さんの様子を観察してみてください。

理由なく叩いたり噛んだりする子はいません。

「イヤだよ!」

「そのオモチャがほしかったんだ!」

「もっとあそびたいよ!」

時には、「ねえねえ、いっしょにあそぼうよ」だったり…。

叩いたり噛んだりするのには、お子さんなりの理由があるんです。

 

まだことばを獲得していないお子さんの場合、伝えたいこと、思いを表現する手段がないので、

簡単で、注目を得やすい、「叩く」「噛む」という方法をとってしまうのは、当然の行動かなと思います。

もちろん、叩いたり噛んだりすることはお友達にとっても、お子さん自身にとっても良いことではありません。

でも、「ダメ!」と叱りつけるのではなく、「こうしたかったんだね」と代弁してあげたり、

「かしてって言ってみようね」等と、他の伝達手段を教えてあげられるといいですね。

 

叩いたり噛んだりも、お子さんなりの「ことば」、意思表示の方法なんです。

「乱暴な子」でも、しつけが悪いわけでもないんですよ。

言葉の種 1月31日

「何を伝えたいのかな?」我慢

お子さんが一生懸命お話ししてくれるのだけど、なんて言っているのかわからない…なんてお悩みはありませんか?

専門家なら上手に聞き取れる?!

…そうでもないんです。ただ、お子さんが伝えたいことを読み取るコツはいくつかあります。

ことばを覚え始めた小さなお子さんの場合、話題は目の前にある物のことが多いです。「これ?」と問いかけながら、

お子さんの視線や、指さしの先にあるものを一緒に探してあげると伝えたいものにたどり着けるかもしれません。ひらめき

お子さんの好きなもの、興味のあるものも、ヒントになります。

センターでも、「ママ」「パパ」や、好きな食べ物やお気に入りのキャラクター名などを

言ってくれるお子さんは多いですよ。

はじめまして☺

お子さんの「ことば」を心配される親御さんは多いかと思います。

ことばが遅い、少ない、発音がはっきりしない…等々。

では、子どものことばの発達を支えるものって、何でしょう?

身体の発達?知的な発達?もちろん、それらも関係しています。

それだけではなく、人や物への興味、誰か(多くの場合はお父さんやお母さん)と

気持ちを共有したいという意欲、伝わる喜びもまた、大きく関わってきます。

このコーナーでは、お子さんのことばの発達を少しだけお手伝いできる情報や、

センターのお子さんたちの「ことば」の様子をお伝えしていければと思います。

一緒に「ことばの種」をまき、小さな芽を大きく育てていきましょう。イベント