2022年7月の記事一覧
水遊びと中耳炎
夏です🍉
暑い日が続きますね🌞
センターの子ども達も、晴れた日には水遊びを楽しんでいます🏊♂️
海水浴やプール、スイミングを楽しみにしているお子さんも多いかもしれませんね。
水遊びで気になることの1つが中耳炎でしょうか?
プールなどで水に潜ると、耳に水が入って中耳炎の原因になるのではないか
とご心配される方もいらっしゃるのではないでしょうか?
結論から申し上げると、耳に入った水が中耳炎の原因になることは、基本的にはありません。
中耳炎とは、鼓膜の奥にある「中耳」に菌が入り炎症が起こる病気です👂️
そう、鼓膜の奥です。
外耳道(耳の穴)と中耳の間は鼓膜で区切られていますから、何らかの事情で鼓膜に穴が空いている場合を除いて、
耳から入った水や菌が中耳に侵入することはありません。
(その場合は、中耳炎よりも前に、聞こえ方に問題が生じるでしょう。)
では、水や菌はどこから中耳に入るのでしょう?
大抵の場面、それは鼻🐽からと言われます。
中耳には、鼓膜に伝わった音(振動)を増幅するための耳小骨と呼ばれる小さな骨があり、
その周囲は空気で満たされています。
(中耳炎では、ここに膿(液体)が溜まることで鼓膜や耳小骨の動きが阻害され、聞こえづらさにつながります。)
この中耳内部の気圧調整(気圧の変化でもまた、音の伝わり方が変化します。)のための空気穴があり、
耳管というパイプで上咽頭後壁とつながっています。のどの最上部、鼻の奥です。
この耳管、大人の場合は、細長く、耳側が上になるように斜めになっているため、
鼻から耳に水や菌が入りにくい構造になっています。
でも、お子さんの顔をよく見てみてください。可愛いですね
大人よりも顔が小さく、耳と鼻の距離が近いですよね。
それから、目や耳の高さ。大人に比べて、顔の低い位置にあります。
つまり、子どもの耳管は短く、水平に近い…、言い換えると、水や菌が鼻から耳に侵入しやすい構造になっています。
小さなお子さんが中耳炎になりやすいのは、このような構造的な原因があります。
さて、水遊びと中耳炎。
耳から水が入ることよりも、水遊びやクーラーで身体が冷えてしまって、
鼻水たら~り…の方が、中耳炎の原因としては大きそうです。
水遊びのあとには、しっかり身体を拭いて、風邪をひかないように気をつけてあげましょう。
風邪をひいてしまったら、早めの病院受診を。
中耳炎による聞こえづらさだけでなく、鼻づまりでの発音のしづらさも、
子どものことばの発達に影響することがありますよ。
(私はン十年前、鼻づまりのせいでマ行の発音ができないのがイヤで、
長いこと同年代の子どもとしゃべりませんでした…。)
因みに、中耳炎は治療で治りますし、中耳炎そのものがうつることはないので、
熱や痛みがなければ登園していただいて大丈夫ですよ。(水遊びの可否はお医者様にご相談くださいね。)